特定非営利活動法人 グリーンラインを愛する会 理事長 丸山孝志 (この文章の著作権は丸山孝志に帰属します)
1,連載の始めにあたって 「グリーンラインを愛する会」が活動を始めて5年がたった。当初は自分たちが立ち向かおうとしている現実の途方もなさに気付いて、正直なところ挫けそうになった時もあった。なにしろ「ゴミと、野犬と、松枯れ …
2,グリーンライン誕生~無料化へ~そして荒廃は始まった グリーンラインの正式名称は「県道251号線」である。1974年4月に「後山有料道路」として開通し、水呑町洗谷から熊ケ峰、彦山、後山と続く標高400m前後の尾根を縦走 …
3,数十年ぶりに訪れたグリーンライン 1974年に開通したグリーンラインは、通行車両の減少に伴い、6年後の1980年に無料化され、それと共に荒廃が始まった。タイトなコーナーが多いため、腕と度胸を試したい若者が暴走を繰り返 …
4,一つの出会いから「グリーンラインを愛する会」は誕生した 数十年ぶりに訪れたグリーンラインは荒廃を極めていた。「ゴミと野犬と松枯れと暴走族の」グリーンラインなどと呼ばれ、一般の人々からは忘れ去られた道路だった。青春の思 …
5,野犬とカラスと暴走族 田辺直史(現県会議員)と宮地徹三(現市会議員)そして私、たった三人の小さな出会いから「グリーンラインを愛する会」は誕生した。しかし、私はすぐに自分たちがやろうとしていることの途方もなさを思い知ら …
6,「グリーンラインの犬たちより」 2000年11月から愛する会の月例会がスタートした。最初の月例会は11月12日。それから1月と8月を除く毎月1回の月例会が現在まで続いている。最初の頃の月例会はほとんどがゴミ拾いに費や …
7,「つくしの悲劇」・・・「グリーンラインの犬達」からの手紙 2000年12月15日、仕事から帰った私の元に可愛い一通の封筒が届いていた。封筒の裏には可愛い犬たちの写真が・・・そして差出人の名前は「グリーンラインの犬達よ …
8,泣き笑い、怒りのゴミ戦争! 活動を始めて一年もたたない内に私はほとんど戦意喪失しかけていた。野犬や捨てられ犬の問題一つとっても、自分で良かれと思ってやったことは、思いも掛けない反響を生んでいた。何とか来訪者に安全で、 …
9,縦割り行政、縄張り仕事の狭間で 「愛する会」が2000年にスタートして、その年の秋から現地での清掃活動を始めた。しかし拾っても拾っても、まるで我々をあざ笑うかのようにゴミは減らなかった。会社関係の人たちの中には「企業 …
10,ゴミの山との奮闘記「絶対犯人見つけちゃる!」 グリーンラインで私たちがゴミの山と格闘する内に、次第に行政の中にも私たちの考え方を理解し、協力してくれる人たちが増えてきた。福山市役所で言えば最初は大浜観光課長、広島県 …
11,こんなゴミあんなゴミ 拾っても拾っても増え続けるゴミとの格闘を続ける内に、行政の我々を見る目も徐々に好意的なものへと変化していった。マスコミの協力も有って市民の認知度も上がってきた。徹底した「不法投棄犯」探しや、ゴ …
12,できることはなんでもやろう 今まで「グリーンラインを愛する会」の誕生の経緯と、主に不法投棄のゴミとの取り組みについて書いてきたが、実は私たちはゴミ拾いだけをやっていたわけではない。今まで取り上げてきた「行政との協働 …
13,グリーンラインの松枯れ さて今度は「グリーンラインを愛する会」が取り組んできた「松枯れ木の伐採」などの活動について触れてみよう。 良く知られているところではあるが、広島県は松枯れの被害林の面積が全国で最も広い県であ …
14,県立後山公園、遭難(?)事件(その1) 比較的対策をしやすい道路沿いの松でさえ、前回述べたような状況である。一歩山中に足を踏み入れればその凄まじさは推して知るべしである。今回は「後山公園遭難(?)事件」について思い …
15,県立後山公園、遭難(?)事件(その2) 皆様あけましておめでとうございます。旧年中は7ヶ月もの長きに渡り、私の拙い文章にお付き合いいただきありがとうございました。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。 この原稿は1 …
16,後山公園第2遊歩道「海が見えた!海が見える!」(その1) 私達「愛する会」は「自然探求路調査報告書」で後山公園第2遊歩道の現状と、その危険性について行政やマスコミを通して市民への広報を行った。無論この内容には当時の …
17,後山公園第2遊歩道・・・「海が見えた!海が見える!」(その2) グリーンライン沿線の松枯れ木の現状を、行政に理解して貰うことはなかなか出来なかった。また理解はして貰えても、「予算が」「他とのバランスが」等と色々な事 …
18,後山公園第2遊歩道・・・「海が見えた!海が見える!」(その3) 後山公園の自然探求路を私達は「第2遊歩道」と呼んでいた。作られてから二十数年、松枯れによって道は完全に塞がれていた。一部では道そのものが崩落していた。 …
19,明日があるさ、夢がある~その1~ グリーンラインの桜も4月2日頃からぼつぼつ見頃になり、9日頃が満開ではないでしょうか?年々多くの方が見に来てくださりうれしい限りです。すっかり福山の桜名所として定着してきました。さ …
20,明日があるさ、夢がある~その2~ (グリーンラインを桜の名所にしよう) 「官民協働」と口で言うのはたやすいが、実際にお互いが良い関係を維持しながら、実効有る事業を継続してゆくことはなかなか難しい。しかし我々はその困 …
21,明日があるさ、夢がある~市民の憩いの場所~ 私がグリーンラインに関して描く夢にはいくつもの視点がある。今回からそのいくつかについて触れてみたいと思う。今回は「市民の憩いの場所としてのグリーンライン」について、次回は …
22,明日があるさ、夢がある~観光福山の未活用財産~ 私がグリーンラインに関して描く夢にはいくつもの視点がある。そのいくつかについて触れてみたいと思う。前回は「市民の憩いの場所としてのグリーンライン」について話したので、 …
23,明日があるさ、夢がある~グリーンラインの経済的価値(1)~ 前回までに「市民の憩いの場所としてのグリーンライン」「観光の視点から見たグリーンライン」について触れてきた。今回からは「グリーンラインの経済的価値」に付い …
24,明日があるさ、夢がある~グリーンラインの経済的価値(2)~ 私は今グリーンラインに日があたり始めていると感じている。そのことについて少し触れてみたいと思う。 * 価値観の変化がグリーンラインに光を当て …
25,明日があるさ、夢がある~グリーンラインの経済的価値(3)~ グリーンラインに経済的な価値があると私は思う。しかし、その価値を活かすためには無くてはならない条件が幾つもある。今回は私の考える「グリーンラインを経済的に …
26,明日があるさ、夢がある~経済振興的視点から見たビジョン~ 様々な視点から「グリーンラインには観光的価値だけでなく経済的な価値もある」と主張し、その価値を活かすための条件を話してきた。以下に私見ではあるが「この様な施 …
27,明日があるさ、夢がある~企業と地域の関係を考える~ 私がグリーンラインと関わる中で、気づいたことがある。地域の活性化、産業や商業の発展・繁栄というものは直接的な手法だけでは実現は困難であるし、決して永続しないと言う …
28,明日があるさ、夢がある~行政担当者の方々へ~ 私がグリーンラインを愛する会の活動の中で出会った多くの行政担当者の方々には、「これからの時代の行政マンはかくあるべし」と思わせてくださる方が何人もおられた。無論その反対 …