05.「あなたの人柄が決め手」
昨日有る会合に出席しました。その席で行政の仕組みがどうのこうのと言う話が出ました。昔から言い古されてきたことですが縄張りが複雑すぎて、市民が何かを相談したくてもたらい回しにされているウチに嫌になって「もう良いや」と言う気分になってしまうと言う話でした。
私も市役所などに出入りしていて、
この人達には「自分たちの仕事はサービス業で、いらっしゃる市民の方々はお客様なんだ」っていう自覚はないんだろうか?自分の仕事に誇りややりがいというようなものは感じていないんだろうか?そう言う風に思ってしまうことが良くあります。
決して全部ではないけれども、全体的に見れば「仕事は出来るだけ少ない方が嬉しい」としか思っていないのではないかとすら思わせられる事が多いのは事実です。それは大きく組織のありように原因があって、詰まるところ組織の長の責任が大きいんだというお話しの内容でした。
もちろん行政の側からはいろいろと改善に努力しているという話がありましたが、会場ではその話しに同調する声があちこちで挙がりました。
その時有る市民団体の方がこういう発言をされました。
以下はその方の発言です。
確かに組織のありようが、一人一人のやる気をそぎ、何事も長いものに巻かれ、強い者におもねって、事なかれに流れる風潮を作っているのかも知れない。でも、結局はその方の人間性の問題ではないでしょうか?どの様な環境の中でも、その人の人間性次第でどのようにでも成る部分も決して少なくはないように思います。
私はある方の所を訪ねたときに、たまたまその方の担当以外の話しもあったのですが、「それは私の担当ではないんです。ちょっと待ってください。」とどこかへ電話してましたが「担当の者をこちらに呼びました。話をしてください。申し訳ないんですが、ひょっとしたらその者と一緒にそっちの部屋に行って貰わなければならないかも知れないんですが・・・。」そうおっしゃって下さいました。今の組織でも、ちゃんとそう言うことが出来る方もいらっしゃるんです。役所に行くとたらい回しにされるものと私も思ってましたが、たらい回しにするのは組織ではなくてその人なんですよね。
・・・何でもかんでも組織の所為にしてしまう人が多い中で、この言葉は実に新鮮に聞こえました。仕事の質を決めるのは個人個人の人間性。お客様の信頼を勝ち得るのも、失うのも、一人一人の人間性が鍵なのです。
例えば失敗をして信頼を失う人もいる。逆に失敗して信頼を得る人もいる。お客様のクレームの対応に失敗して「次にはあいつは来させるな」と言われる人もいれば、クレームの対応が縁で「あいつのような対応をしてくれた者は今まで居なかった。彼をウチの担当にしてくれないか?」そう言われる人もいるわけです。
この番組を、多くの働く方々が聞いてくださっています。
日常の仕事は決して楽しいことばかりではありません。辛いことも、苦しいことも、虚しいことも、やるせないことも、悲しいことも、苛つくことも、腹の立つことも沢山沢山あります。組織の壁が大きく立ちはだかって思いのままにならないこともあります。
出来ない言い訳を探せば山ほどあります。でも、良く考えれば出来ることもまた決して少なくはないんです。それを見つけ、行動に移せるかどうかはあなたの人間性に係っている。あなたという人間の誇りと名誉にかけて、今日も出来ることを一生懸命やっていきましょう。