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—ウェルカム—
2016年11月13日の日曜日はとても良い天候に恵まれました。
午前9時、管理基地にメンバーが集合、念入りなミーティングの後、機材などを積んで後山園地に向かいました。
園地には国旗と会旗、そして「ようこそグリーンラインへ」の横断幕を用意しました。
そして午前10時、JICA視察団の異多くを載せたバスが到着、早速歓迎のご挨拶と、本会のご紹介や活動のご紹介をさせていただきました。

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—草刈り—
最初に見ていただいたのは路側の草刈り作業。
きちんと看板を設置し、監視要員を付け、保護具を付けて草刈機を操作する姿には相当にびっくりされておられました。
しかしそれより彼らが興味を持ったのは掃除道具でした。
竹箒と熊手を自分で持って掃除をしてとても楽しそうでした。
特に「熊手」はとても気に入ったようで、「国に帰って作ってみたい」と言うことでした。
随行者の方に「せひ国際支援として、各国に熊手を贈り、作り方と使い方の指導をしてあげて下さい。」とお願いしておきました。

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—トイレ—
次にご案内したのはトイレ。
10年以上経ってもとてもきれいなのにびっくりして居られ、「どういう気持で掃除をしているのか?」と質問がありました。
多くの国では行政がトイレを管理し、職員が清掃をし、その費用はトイレを利用する人が払うことが多いようです。
家内を紹介し「彼女が、自分の家のトイレと同じ気持ちで、使われる方に喜んでもらおうと頑張っている。」と紹介すると拍手がわき、代わる代わる家内に握手を求めてくださいました。
通訳の方から「ワイフ=ママさん=奥さん=おかみさん=おかあさん・・・日本では色々な呼び方をする。」と説明を聞き、皆さんが「ママさん」「オカミサン」「おかあさん」と声をかけてくださり。家内が「私みんなからおかあさんって呼ばれたのよ。」と嬉しそうに話してくれました。
私は「オ、カミサン」「オー、カミサン」と呼んでいるのを聞きました。
正に「家内(いえうち)の神様」ですから間違いはありません。

—展望台—
記念植樹に続いて展望台にご案内しました。
この公園の整備をするとき、「お年寄りにも、障害の有る方にも優しい公園を作りたい。」と言う思いで、行政の方々と何度も話し合いをしました。
異例なことですが、予算が決まる前、設計図が出来る前から、行政と私たちは意見を交換しながら整備を進めました。
その結果が車椅子で巡ることの出来る遊歩道であり、スロープ付きの障害者専用の展望デッキとして実現しました。
そういった経緯も含めて説明をし、展望台では景観の説明をしました。
流石に20数名が上がると展望台はかなり揺れます。
「壊れないのか?」「少し怖いね!」と賑やかでした。

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—植樹—
次に記念植樹をしました。
「ここの桜は多くの市民や企業や団体が寄付をして下さり、その記念として植えられています。」と説明しました。
今日植えた桜は「陽光」です。
この桜は「平和の桜」とも呼ばれています。
第二次世界大戦で、多くの教え子を戦場に送り出した教師が、その贖罪と、戦地で死んだ教え子の鎮魂のために、長い時間をかけて、寒い土地でも、熱帯でも咲く桜を作ろうとしました。
「世界中の人々が、戦争や貧困や病気で苦しむことの無い、幸せな世界になりますように」そういう願いをこめて日本で、個人の努力で生み出された品種の桜です。
みなさんがそれぞれのお国に帰られた後も、私たちがちゃんとこの木を守ります。
みなさんがまたいつか日本を訪れてくださることを、そして、立派に育ったこの木を見てくださることを願います。
また、この桜に込められた「平和な世界が実現しますように」と言う願いが、いつか叶って、世界から戦争や貧困がなくなることを、みなさんと一緒に願います。
そのように話をさせていただきました。

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—お別れ—
展望台から駐車場への坂道で、咲いている桜に出会いました。
桜の花を見たのは殆どの人が初めてだったようです。
「皆さんが来てくださって、桜もとても喜んで、特別に秋に咲いてくれました。」とご説明しました。
最後にみんなで記念写真を撮り、お土産をお渡しし。バスをお見送りしました。
(予定外の「グリーンラインバッジが欲しい。」とのリクエストが有り、ありったけのバッジをプレゼントしました。)
イラクから来られた研修員の方が「日本は国内が一つで平和だからこんな素晴らしい公園も出来る。私の国や周りの多くの国は、国の中で宗教や民族の違う人同士が争っていて、道路も公園もすぐに爆弾や砲弾で壊されてしまう。」と悲しそうに話しかけてこられました。
どのように言葉を返してよいか分かりませんでした。
改めて平和な国に暮らせていることの幸せに気付かされました。

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—最後のお楽しみ—
視察団の方々がお帰りになり、緊張の糸が切れ、どっと疲れが出て、「皆さん本当にお疲れ様でした。ありがとうございました。」それしか言えませんでした。
東京から取材に来られた「食環協」の方と、広島から来られた「ひろしまアダプト」の方も交え、みんなで「丸ちゃんカレー」を食べていただきました。
流石に20人では「60皿分」のカレーは食べきれませんでした。2升5合のご飯もかなり余ってしまいました。
これからお礼のメール、報告のメール、その他もろもろ後片付けで数日忙殺されますが、大山を超えてホッとしています。